冒頭のトゥッティ、ロ短調のキリエが一瞬にして聴くものの心を奪う。悔悟と悲哀と法悦とを同量混ぜ合わせたような不思議な響きで、私はこれを聴くたびに、早朝の深い霧の中、高山の急峻な崖をトラバースしている気持ちにとらわれる。 旋律はバッハのオリジナ…
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