「奇跡の一本松」モニュメント

東北の津波被災地を、2年経って漸く訪れることができた。
仙台市の荒浜、塩釜港気仙沼港、陸前高田市と、マイカーで被災地を巡った。沿岸部は廃墟跡とトラックの喧騒、土ぼこり、そして臭気。瓦礫は片付けられていたし、3年目にして田植えができたというニュースもあったのだが、災害の余りの甚大さに、少々の前進では復興が進んでいないかのように思えてしまう。特に気仙沼陸前高田ではその感が強かった。陸前高田では均された廃墟の上に津波残土が山と積まれて処理を待っていた。(最近処理施設ができて稼動を始めたらしい)。枯れてしまった奇跡の一本松のモニュメントを探して地元の方に場所を聞くと、指を差しながら「見てがっかりしないでくださいよ」と言われた。枝のつけ方がまずいというクレームがあり、つけ直すために足場が組まれていた。あたりは一本の木もない。旧松原道の駅の駐車場に設けられた追悼施設で、しばらく黙祷をする。いろいろなことが想像を超えているのだ。
 
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