初空にピカソの鳩を放ちけり
三が日、晴天が続いた。
ハトが群れを成して青空を飛んでいる。二手に分かれたかと思うと、急旋回して一羽もぶつからずに見事に再度合流する。
ハトを見上げながらぼんやりピカソの絵などを思い起こしている。
そのうちにバタバタと大きな音がしてきたと思ったら、鳩のいた空からヘリコプターが降りてきて、すぐ近くの静岡子ども病院の屋上に着陸した。ドクターヘリで急患の子どもが運ばれてきたのだろう。散歩している人たちも見上げて小声でつぶやいている。大事がなければよいのだが。
この絵を見ていると、蕪村の句が浮かんでくる。
凧(いかのぼり)きのふの空のありどころ