熱中症の避難所がほしい

溽溽の字も溽き溽暑かな

(じょくじょくのじもむしあつきじょくしょかな)

気象庁のデータ)

 

ひどい雨の一方で、ひどい高温だ。

気象庁は「熱中症」についても警報や注意報を出している。これは数値化されていて、気温、湿度、輻射熱から算出するが、気温よりも湿度の影響が7割と一番大きいようだ。

 

これだけ毎日熱中症の警報が出ると、雨・風・洪水と同じで公的な避難所が必要じゃないか。テレビでは「適切な冷房の使用」を連発しているが、毎日暑いと家が暖まってしまい、冷房を入れてもなかなか冷めてくれない。そして電気料が急増してしまう。屋外機はまた外気温をあげてヒートアイランドを生み出す。個々の家での必死の対応も、社会トータルで考えると馬鹿らしいロスになる。加えて閉じこもってテレビを見るくらいに行動が制限され、どうしても心身ともに極めて不健康になる点も問題だ。熱中症対策を個々の家庭だけではなく地域全体で行う視点が必要になってきた気がする。

この溽暑の一時期、涼しい場所を提供を望むことは、行政への加重な要求ではないと思える。

と思ってネットを調べると、宇都宮市、品川区、小平市などで熱中症避難所を実施している例が見られた。だがいずれも外出時に不調になった人の駆け込み場所的な性格のようだ。運用の問題だろうが、不調になる前から、自由に逃げ込める場所が欲しいものだ。

実施している避難所の設備はどうなっているのか、利用状況や市民の反応などを聞きたいものだ。

 

句の溽暑は、俳句の季語。こんな字は歳時記を開かないと出てこない。ジョク、むしあつ(い)と読むようだ。いかにも字面からして蒸し暑い。