2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

服部嵐雪の妻 烈

先日、ブログに「梅一輪」の句をあげて、服部嵐雪の奥さんのことを話題にした。 http://blogs.yahoo.co.jp/geru_shi_m001/65785889.html 江戸時代の1816年に刊行された「俳家奇人談」(竹内玄玄一著)に、「妻の名を烈といへるも、嵐雪の切(かえし)なりと…

凧は天空まで

凧あがれ糸尽きるまでラピュータまで (絵は、歌川国芳の「江都勝景中洲より三つまた永代ばしをみる図」部分 蕪村より半世紀以上後になる) 蕪村に、「凧きのふの空のありどころ」という句がある。好きな句なので以前にもとりあげたかも知れない。 凧はイカ…

梅いちりん

梅一輪信濃は今朝も雪らしい 2年前に大型ポットに植えた梅が、一つだけ花を開いた。まだ恐るおそる、といった風情だ。 この数日、全国的に寒波で荒れ模様。郷里の奥信濃もどか雪のようだ。当地は雪は降らなかったものの、3日ほど連続して薄氷が張った。そ…

スイセンの香り・・・ヘッセの詩から

水仙花今日の確かな雪消かな (ヘッセの水彩画) スイセンの香りは ほろ苦いけれど 優しい それが土の匂いとまじりあい なま暖かい真昼の風に乗って もの静かな客人のように窓から入ってくるときは。 私はよく考えてみた・・・・・・ この香りがこんなに貴重…

七草粥と子規の正月

青を咀めば根白の草の香り立つ 春の七草は、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロということになっている。スズナは蕪、スズシロは大根。ゴギョウはハハコグサ、ハコベラはハコベ、ホトケノザは今でいうコオニタビラコであるらし…

人形浄瑠璃と「江戸時代人物画帳」(川原慶賀)

木偶(でく)廻し木偶をたちまち女にす 淡路島で人形浄瑠璃を見る機会があった。 ここの人形浄瑠璃は、国の重要無形民俗文化財に指定されている。かつては多くの座があり、大阪に伝播し文楽の基となるなど各地に伝わったが、次第にさびれ現在島内で常時公演…

青空たかくブーメラン

ブーメランくるくる気まま初み空 息子からオーストラリアのお土産にとブーメランをもらった。観光の土産品である。 ご存知のとおり原住民アボリジニの狩猟用具であり、獲物に当たらないときは、回転して手元に帰ってくるというのが、いかにも面白い。実は3…