2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

今日はフォーレを

君知るや九月の風に形あり (あまり意味のない写真になってしまった) 迷走台風10号が、東海地方を外れて北上し、その日午後には強い日差しが戻ってきた。しかし吹く風は涼しさを孕み光も黒い影を伴っていた。 庭の木の葉にもう秋らしい光がちらちらし、その…

子規あれこれ 2

「臭いぞな」子規はじっと虚子の眼を見る (子規の描いた糸瓜棚 「仰臥漫録」より) 子規が苦痛と戦い、それに負けずに毎日精力的にものを書いていたのは、想像するさえ悲壮である。そんな子規の下世話ごとを詮索するのはフェアな精神とはいえない気もするが…

エッシャーの不思議

美術館秋の日を閉ざして闇し 「昼と夜」 (『エッシャーの宇宙』朝日新聞社 より) オランダのいわゆる「だまし絵」の画家、エッシャーの企画展を静岡市美術館でのぞいて来た。90点ほどの作品が出ていて有名な絵はほとんど見られ、内容は充実していたし、夏…

子規のツクシ

土筆食う里ありと聞く逃げて来よ 子規の妹、律は二度の結婚をしたものの家に戻り子規の世話に明け暮れた。律の仕事は、看護婦、お三どん、一家の整理役、子規の秘書、書籍の出納、原稿の浄書、にわたると子規は書いている。 そんな妹を苦痛に癇癪を起こす子…

子規の食べた柿・リンゴ

肉体の腐るを哭きて柿二つ(子規を読んで) (子規 果物帖から) 子規の「仰臥漫録」をよんでいたら、子規の食べた柿に、「江戸一」「百目」がでてきたので、先のブログに一応追加しておく。 http://blogs.yahoo.co.jp/geru_shi_m001/65580916.html リンゴの…

せみ時雨

蝉時雨鳴き尽くしては死ぬばかり ヒグラシの涼しい林 熱い家を逃れて、車で10分ほどの林道に行ってみたら、27度で、涼やかな風が吹いていて、good ! 4,5時間ここで昼寝をして、笛を吹いて、発声練習をして・・・あとは蝉のこえを聞いていた。一応、熊が…

ノカンゾウ(ユリ科):子規の写生

カンゾウの花五里四方日蔭なし カンカンの堤防を歩いていると、いつもは見かけないところに、花が咲いて居る。どうやらノカンゾウのようだ。ヤブカンゾウよりも美しく、一服の涼を感じる。 たまたま、8月6日の子規の「病牀六尺」には、カンゾウを写生して…

またブドウを食べられたこと

熟れブドウ獣がたべて我に蔕(へた) (これはまだ青いのに!) 毎年書いているが・・・、7月の末から、ブドウの被害が出始めた。 朝になると、折角の熟れたはじめたブドウが、無残に食い散らかされ、皮だけ下に積もるほど落ちている。我が家のブドウは、軒…

子規の食べた柿は?

山の辺や御陵平べて柿の畑 (奈良山辺の道を歩いて) (やまのべやみささぎなべてかきのはた) 柿の畑をぬう山の辺の道(柿は刀根早生柿の木) 子規の柿好きは余りにも有名である。自分を「柿喰ひの俳句好みしと伝ふべし」と詠んでいる。 では、どんな柿を食…