2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

モネのパラソルの幻影

河原を歩きながら見上げると、堤防の上にパラソルの女性が見えた。 ああ、モネだ! 少し季節は違うけれど、 あんなふうわりしたスカートではなくて、田舎のおばちゃんだけれど、 光あふれる空と雲と風と、燃えるような草たちはモネそのものだ。 その途端に訳…

樹木発情、山大笑い

タイトルどおり、今、山は大変な風景だ。 シイノキの仲間などの照葉樹がいっせいに若葉を出し始めた。花も満開で、少し揮発性の甘さのある芳香を山から渓いっぱいに漂わせる。 遠目にはまるでカリフラワーのようだが、私には全山黴(かび)がはえて、地表が…

一寸の這う虫

この時期、昆虫はもちろんだが、這う虫もたくさんいる。 葉の裏には、緑や黒や茶の毛虫や毛のないのが必ず隠れている。鉢や花壇の土をひっくり返すと、ヨドやカナブンの幼虫が飛び出してくる。 別に虫を愛ずるわけではないが、やみ雲に殺さないようにはして…

ウツギにくだくだしく(ユキノシタ科:New野の花365日)

卯月は4月だが、当地では卯の花は5月になって咲く。 季節もこのころになると、人はそろそろ花に大騒ぎをしなくなる。次々に咲く花に倦んでもこようというものだ。 卯の花について、折口信夫の「花の話」を読んでいると、卯の花の u と卯月の utu とは同じも…

寝ても芍薬(キンポウゲ科:New野の花365日)

我家の庭には野の花が多いのだが、唯一華やかなものがシャクヤクである。 日本芍薬という名前だから地味なほうなのだろうが、それでも華やかさは辺りをまぶしくてらし、いかにも初夏の明るさをもたらしてくれる。 古歌ではカオヨグサともいわれ、これは顔美…

サクラと民謡の考察?(♪シリーズロ短調4)

健康?のために民謡のクラブに入って半年。民謡には素朴な労働歌あり、しゃれたお座敷歌ありで実に多様な叙情の世界が広がっていて、いろいろ気づかされることがある。 ちょうどサクラの季節だから、サクラに関連した民謡はないか?コブクロや森山何某君が3…