2014-01-01から1年間の記事一覧
昆布巻を添えてお返し餅つき機 蒸し米は数分で餅になってくる、いい香り ここ数年、隣家から餅つき機をおかりして、3キロほど餅をついている。年末の大掃除と餅つきは、新年を迎える大切な儀式となっている。 今年は大晦日に餅をついたが、私の郷里、信州飯…
密林に寺は沈みぬ蟻の塔 これで高さ1m弱 「人莫躓於山而躓於垤」 読めもしない漢文を貼り付けたが、「ひと山に躓かずして垤(てつ)に躓く」と読み、大きな山につまずくことはないが、小さなアリ塚にはつまずいてしまう、小さなことに油断して失敗すること…
風花やひとひら記憶のジグソーパズル 大寒波の襲来で、北国は一日で1mを越す大雪になっている。わたしの住む暖かい駿河でも雪雲が終日空を蔽い、わずかだが雪片が舞ってきた。 風花。ひらひらと数片のエフェメラル。 江戸時代天保6年(1835)に、新潟県魚沼…
寒雀軒端に朝の光あり (軒端じゃないが・・・) 先日「冬ツバメ」、そして「ちいさいおうち」のことを書いたら、「雪国のスズメ」のことも書きたくなった。 鳥好きの小学校の先生佐野昌男さんが、雪の多い厳しい環境の隔絶した集落を選んで、そこのスズメに…
富士真っ白極東の空に惜しげなく (富士川から:手前が東名、その右に新東名が見える) いつも見ているはずだが、今日はあんまりにも真っ白なので、ついつい賛嘆の声が出る。富士の裾野、富士川楽市楽座近くからのショット。富士の神はコノハナサクヤヒメと…
冬のツバメのことを書いたが、ついでに、ツバメの絵で以前から気になっていることがある。 「ちいさいおうち」という岩波から出ている絵本の表紙絵のことだが、我が家の古ぼけた版では、ツバメが3羽飛んでいる。これが英語版や日本語の大型版では、ツバメは…
河原翔ぶ一群親子か冬ツバメ (ツバメが左上空に星粒のように撮れている:要拡大) 急に寒波が襲ってきた一日、いつものように河原で民謡「新相馬節」の自主トレ。出だしのハアーアーがうまくいかず、いつも師匠に注意される。 ハアーあー、とやっていると上…
静岡市の洞慶院といえばウメの名所である。もちろんまだウメの時期ではないが、飲み仲間数人で訪れると、紅葉がいい色になっていた。友人の話では、12月になるともっと綺麗なのだそうだ。 今回は、お寺を出発し裏山の安倍城址をめざすハイキング。しかしヒノ…
猿橋は見上げるがよし散紅葉 山梨県大月市に猿橋という変わった橋があり国の名勝に指定されている。 長さは30mほどの木の橋だが、谷底が見えないほど深く、橋脚は立てられないため、めずらしい構造をしている。両岸から空中にせり出す刎ね木を4,5層重ね、…
寒声は河原の石も聞きながし (安倍川:寒声というほどのものではありませんが・・・) 江戸時代、東海道を下り「越すに越されぬ大井川」を渡ると、小夜の中山という険しい山道になる。西行法師が「命なりけり」と歌い「夜泣き石」の伝説が残る山である。 箱…
藍空を煎じてかなし濃竜胆 ササリンドウ、というとまだテレビが出始めの頃、「ジャガーの目」という子どもらの人気番組にでてくるヒーローのマークだったような記憶がある。あまり定かではなく、間違っているかもしれない。が、私にとっては以来、ササリンド…
山の土に混じって一緒についてきた雑草があって、 「なんだろう?多分地味な山の花だろう」と、半ば期待半ば無視していたのだが、2年目にしてやっと花が咲いた。想定どおり地味な花だが、決してこの手の地味さは嫌いではない。よくみていれば愛嬌もある。 …
蔓枯れてゴーヤのふくらみ小さきかな 今年のゴーヤはできがよかった。立派な緑のカーテンを繁らせ、沢山実を生らせた。だがさすがにそろそろ終わり。枯葉が目立ち、風で飛ばされるようになった。 でも、この1週間ほどで、5,6個の実がとれた。とれたという…
自然は変てこなデザインを生み出すものだ。 秋の山を歩いていたら、変なものをみつけた。まるで草間弥生の蛸の仔じゃないか。調べるとどうやら「ツチグリ」というキノコらしい。いわゆる花ではないが、おもしろい色形なので、これも野の花の仲間にいれてあげ…
枕元に積み上げてある本の中に、チェコの作家カレル・チャペックの「園芸家12カ月」という文庫が紛れている。月ごとに章を設け、園芸家の一年の悩みや喜び、花への執着や悪戦苦闘を、なんとも軽妙にユーモアいっぱいに語っていて名著である。私は月が改まる…
朝の9時頃、裏のミカン山に散歩に出ようとすると、隣家の主人から、 イノシシがでるよ・・・連れてこないように気をつけな・・・ と冗談交じりに声をかけられた。 そういわれれば先日裏山を歩いた時も、畑が散々にかき回されているのを、あちこちで眼にして…
秋が深まり、庭の虫もめっきり数が減ってきた。あれだけ手を焼いたオンブバッタも探さないと見つからないほどだ。 カマキリは体がくすんだ枯葉色の擬態になった。 当然、餌が少なくなっているので、私も庭の虫を殺さないようにしている。夕方になると窓の網…
ホトトギスは山でよく見かける秋の野草だが、園芸でも人気があり様々な変種があるようだ。私にはその同定もできないが、庭には4種の花があり、うち3種がいま満開になっている。ただし、手入れが悪く日光にたっぷり当たっているので、日焼けで無残な格好を…
台風18号が、思いのほか大きな災害の爪あとを残した。 10月6日の8時から9時頃に、我が家も数年ぶりの強風と大雨に見舞われた。お陰でとくに被害はなく、不謹慎といわれそうだが、普段掃除しない窓がそれはそれは綺麗になった。我が家の近くでは、沼の…
千曲川をテーマに水彩画を描こうと思って、上流から下流まで折に触れて歩いてみることとした。今回は川上村から小諸の付近まで川に沿いつつ車を走らせた。 確か小諸の懐古園から千曲川を望めたはずだと思い、城跡の展望に行って見渡すと、河岸段丘の崖の下を…
ある人から酔芙蓉が秋の季語だと教えられたが、恥ずかしい話、酔芙蓉なるものをしっかり認識していなかった。 先日、小学校から塀をこえて裏通りに咲き出ているのをみつけて、 ああ、これがそうか!と思いカメラに収めた。 いかにも姚冶な花で、中国の漢詩文…
秋の1日、旧清水市の公民館の考古学講座に参加して庵原国(いほはらのくに)の古墳をみてまわった。講師はこの地域の発掘に長いこと携わってこられたS先生で、個々の古墳の出土状況や発掘の裏事情まで知悉されておられ、話に興味は尽きない。 今回は、旧清水…
葛は秋の七草の一つであるが、風情はいまいちである。 いまどき堤防を歩けば、一面が葛でまるでシートのように覆われているし、蔓は路面にまで侵出してきている。近くの5mほどの電柱は上まで蔓がからまっている。厄介な雑草である。ただし甘い香りがほのか…
ブロックフレーテの名手、フランス・ブリュッヘンが先月なくなった。79歳。ご冥福をお祈りしたい。 ブリュッヘンは、最近は笛は吹かずに古楽器の18世紀オーケストラの指揮者として何度も来日しているが、やっぱり私にとってはブロックフレーテ吹きである…
Who has seen the wind? もちろん Neither I nor you。でも、ロセッティは木の葉のゆれや木々の揺らぎを「見る」と風を知覚できるよ、と詠う。一方、万葉集の額田王はロセッティより千歳以上も年上だが、 君待つと我が恋ひ居れば我が宿の簾動かし秋の風吹く …
歯が悪いせいか、前々から気になっていた山頭火の句がある。 ほろりとぬけた歯ではある 肉体をいじめているとしか思えない生活は、歯もぼろぼろにしたのだろう。だから へうへうとして水を味わう という句も、白い歯で阿蘇の白川の源の清水を口に含む、とい…
「仏の里美術館」が伊豆半島の付け根、箱根の麓にあたる函南町桑原に、2年前にオープンしている。秋の1日、仏像鑑賞を楽しんだ。奥まった山里に、美術館はお堂を模した清楚な建築で、仏像の館に相応しい静けさを漂わせていた。 収蔵されている仏像たちは、驚…
広島市八木地区の土砂崩れは余りの被害の大きさ、痛ましさに震撼した。山奥ではなく、どこにもある都市近郊の造成宅地であることが驚きを倍化させる。まだ不明の方々も多く心が重い。 我が家も200mほどのミカン山の裾にあり、ハザードマップを見れば「土砂…
この白いユリは、最近10年ほどで、急速に分布を広げているように感じられる。道路の沿線や高速の法面などに一面に咲いて、いい景観をかもしている場所もある。 私の狭い庭にもある年に侵入してきて、2年ほど写真のように立派に咲いた。しかし、今年は勢いが…
半月前に、ブドウがハクビシンに荒らされるので対抗策としてLEDのイルミネーションを設置した。名づけて「真夏のクリスマス作戦」だったが、その結果を報告しないといけない。 結果は、大相撲でいえば「13勝2敗」、もしくは「12勝3敗」というところか…