風景の中へ

日本坂峠を歩く・・・古代の東海道?

今回は友人と静岡の平野を西に区切る山塊の尾根を歩いた。 低山だが急峻なこの山塊は、東海道の難所であり時代によって山を越えるルートが変わっていて、その変遷を知るのも面白い。現在は国道一号がトンネルで通過するが明治のトンネルも立派に残っている。…

秋晴れの富士山宝永火口

天高し山巓遠し道嶮し (宝永火口の縁から山頂を仰ぐ) 先日友人らと4人で富士山ハイクにでかけ、絶好の秋晴れに恵まれた。 ところが、この日は秋の3連休、しかも夏山シーズンの入山規制が終わり、マイカーで新五合目まで入れるとあって、予想以上の混雑だ…

富士山の原生林を歩く

涼しさや富士原生林の苔深し 富士山なら幾分は涼しいはずだ、と期待して、先日友人と、富士山中腹の原生林を歩いた。 夏山の繁忙期になると富士宮新五合目へはマイカー規制され、水が塚駐車場からシャトルバス(往復1500円)かタクシーのみとなる。この駐車…

ひまわり雑感

ひまわりの十四五本もありぬべし ヒマワリの絵といえば、ゴッホと相場が決まっているが、ゴッホには何枚かのヒマワリの絵がある。損保ジャパンの持っているヒマワリの絵は、花が十数本ありそうだが、これは面倒だが一つひとつ数えないとわからない。 そう思…

灯台のロマン 剱埼灯台(三浦半島)

剱崎かもめ溶け込む雲の峰 三浦半島の先の方に、剱埼(つるぎさき)灯台がある。 観音埼灯台や城ケ島灯台のような観光地ではないので、余り知られていないが亡義父が好きな灯台だったというので、行ってみた。 ところが道がひどい。 細い農道をはいると、ど…

日本三山城、岩村城址を訪ねて

夏草や一国一城山の中 (六段壁 この上が本丸になる) 合併で岐阜県恵那市になった旧岩村にある岩村城址に、友人と出かけた。日本三山城の一つだということで、期待も膨らむ。 ふもとの資料館に車を置いて、急な石畳の坂道を登ること約30分。息が切れ始めた…

エドヒガンの古木を見に行く

参道を喘ぐ二人や桜降る (富士山が雲で見えていない、このあと顔を出した。) 富士川沿いの小さな集落、今は合併して富士市に編入された北松野の妙松寺という古刹に、桜の古木をみにいった。 ちょうどタイミングが良くて、満開。風が吹くたびに花びらが宙に…

初春の久能山東照宮と日本平へ

四百年千百五十九段に寒桜 親戚が来たので、国宝になった久能山東照宮と日本平を案内した。 東照宮は久能の浜側から詣でると、1159段の石段を登ることになる。1159を「いちいちごくろうさん」と言ったらしい。日本平のロープウェイからだとこれが100段で済む…

富士山世界遺産センターなど

刑務所の塀の上なり富士の雪 (静岡の刑務所:実景です) 雪をかぶった富士山は、当地では珍しくもない風景だが、しかし毎日見慣れた人にとっても、それは感動的に美しい。 もっと近くで見たいとおもって、富士宮まで車を走らせた。やはり近くで見る富士山は…

造化のいたずら?「砂紋」

白亜紀の化石白ゞ秋の川 これは何に見えるか?恐竜の化石か? 実は、川の水流が岸辺に残したアートである。 台風20号で増水した安倍川。その濁流がだいぶ治まった昨日、橋の上から河原に変なものがみえた。ここはもう何年も散歩しているのだが、こんなもの…

島原の原城の「ずっきゃんきゃん」

背伸びしてパライソ見えたか夏の海 (長崎の古賀人形 ずっきゃんきゃん) 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」がユネスコで承認されたという。 数年前に長崎の浦上天主堂や大浦天主堂などを見学して、そこから島原、天草へ走ったことがあり、途中で…

夏の鳥が歌う(オオヨシキリ、コアジサシ、アオバズク)

野鳥ファンではないので、ほとんど鳥には気がつかないでいるのだが、たまたま目立つ鳥を見聞きしたので、メモしておくことにした。写真は、静岡県静岡土木事務所発行の「麻機 遊水地の自然」をコピーさせていただきました。 ヨシキリや鳴いて葦辺を暑くせり …

伊豆ジオパーク「柿田川」湧水へ

梅花藻や湧水毎秒二十トン (噴井をのぞき込む) 湧水が柿田川になる、梅花藻にはまだ少し早い 伊豆半島が、最近ユネスコにジオパークとして認定された。 ジオパークとは、地球・大地を意味するジオ( Geo)と公園を意味するパーク(Park)とを組み合わせた…

南ドイツの広大な畑や森におどろく

訪ね来てチューリンゲンの黄葉かな (ヴァルトブルグ城の黄葉) 今回のツアーでは、ベルリンを発ちドレスデンを経由してフランクフルトまで、700余kmを4日かけてバスで走った。初めての風景なので、見るものすべてが驚きである。 ベルリンはまだ黄葉には少し…

いなかの教会(飯山復活教会)-2

十字架に何を祈るや汗のまま (小布施町の新生礼拝堂 : 教会ホームページからお借りしました) 個人の日記なんて、他人には不要だし、あっても困るものだが、亡くなった母の日記が、どうしたわけか故郷を離れて暮らしている私の手元にある。極力減らしたの…

いなかの教会(飯山復活教会)-1

秋の陽のまだ教会の塔にあり 長野県の北はずれに近く、飯山という町がある。 冬は積雪に悩まされ、大きな産業もなく人口減少の激しい町である。だが千曲川と周辺の山々はのどかで、四季の彩りは鮮やかそのもの。都会から来た人は目を見張るだろう。ここが私…

蓮という名の駅

蓮(はちす)という信濃の駅を行過ぎぬ 長野市から出たJR飯山線は、千曲川に沿ってうねうねと走り約30キロで飯山市に入る。私の故郷である飯山は、奥信濃の人口3万人を切りなお減少に悩む町だが、長野北陸新幹線が止まることになり駅舎が田舎に不似合いな…

出雲の輝く青銅器の謎

銅剣のまばゆき神の光をば斎き幽せり出雲神原 (銅剣のまばゆいばかりの光) 出雲の謎の一つが大量に出土した青銅器だろう。 青銅器というと、ヒミコの銅鏡が銀白色に輝いていたイメージがわくのだが、出雲に行って見て、おどろいた。燦然と黄金色に光り輝い…

黄泉への入り口?を訪ねる

夕焼けや黄泉比良坂(よもつひらさか)逃げ降りよ (猪目の洞窟・・・夢に見ると必ず死ぬ) グロテスクの語源となった「グロッタ」は洞窟のことであり、ルネッサンス以降、庭園づくりの要素として人工の洞窟が盛んにしつらえられたらしい。グロッタにも、冥界…

山陰の山岳聖地: 国宝三徳山投入堂

万緑の雲見おろすや投入堂 国宝の投入堂をみにいった。 お堂は三朝町の山奥、標高520mの切り立った崖に建てられていて、下は目もくらむ千丈の谷である。足場もないのに一体どうやって建設したのか?役行者が呪術でもって投げ込んだという話が生まれるのも無…

明石の「五色塚古墳」へ

陵や茅花流して瀬戸の風(みささぎやつばなながしてせとのかぜ) 五色塚古墳は、淡路島を望む台地の上に築かれた全長194mの前方後円墳で、淡路大橋のすぐたもとに位置する。日本書紀にも出てくるので、かねて行ってみたいと思っていた。 大きさでは全国40位…

夏草:甲斐信枝さんを思いながら

夏艸や蒼蒼と営営と争えり 堤防は夏のよそおいだ。 春の野草たちはすでに種を残して地上から姿を消し、眠りに入ってしまった。 そして、繁みは夏の草たちで日増しに賑やかになっている。 狭い場所で生き延びるために、何種類もの草たちが激しく争っているの…

名勝 「姨捨の棚田」で一句

姨捨や一枚植えては立ち話 「田毎の月」で有名な歌枕、姨捨の棚田を帰郷のおりに寄った。 気にしていながら、なかなか行けない所があるものだが、ここも私にとってその一つ。信州では棚田など珍しくもないし、むしろ棚田のほうが普通なのでそれほど興味をそ…

富士山を背景にして藤

フジの香や蜂ときそいて花に鼻 富士宮市の「下の坊」は知る人ぞ知る藤の名所だという。下の坊という名は、大石寺を上の御坊とよんだのに対し、この寺を下の御坊とよんだことに由来するようだ。熱心な花の愛好家である友人に勧められて連休の一日を花見に出か…

村里のサクラを見に

千年のさくら百本の支柱 (本郷の千年桜) 国道52号、いわゆる身延街道筋にある桜を見に出かけた。 身延山の久遠寺のしだれ桜は余りにも有名だが、メジャーでないほうがのんびり花を楽しめると思い、向かったのは、山梨県南部町の「本郷の千年桜」と「原間…

戦争遺産「掩体」を土佐に訪ねる

戦争は燃えさしのまま南風(まぜ)強し 「白菊」の枯れて戻らず土佐の空 (「白菊」は海軍の練習用飛行機の名) 掩体(えんたい)とは、戦時中の戦闘機の格納庫のこと。 20年ほど前に目にした奇妙な光景が忘れられなくて、高知県南国市の海岸近くに向かった…

讃岐富士にのぼりました

秋深み野火の烟りのたなびきてのどかにおわす讃岐の富士は (丸亀城からみた讃岐富士) 四国に足を踏み入れるたびに、この山のもつ独特なのどけさに迎えられ、私はいつしかこの姿を見るのを喜びとしていたようだ。車窓にあっても目はいつもこの山の姿を探し…

放棄地の草紅葉

放棄地や原野に還る草紅葉 わたしの住まいの近くは、古くは一面の沼地が広がり、稲作にも適さない低湿地で、レンコンなどしかできなかったようだ。圃場の整備が進んで、これが立派な水田になり、瑞穂の国らしい風景になったのだが、それは束の間だった。徐々…

富士の高嶺に雪は降りける

里人も息のむ富士のしろさかな (赤人の歌碑 間にうっすらと富士山) 今年2016年の富士山の初冠雪は、10月26日で例年より26日遅くなり、実に60年ぶりの遅さだったとのこと。ただし私は静岡側から9月の末に初雪を見たのだが、このときは甲府気象台での確認が…

今度はルノワールのヌード像

ブロンズの裸婦のおいどや冷えきって (「勝利のヴィーナス」 後姿のほうがいい) さて、釧路の幣舞橋で4体の裸婦像を観察してきたので、勢いづいてJR静岡駅南口、バス乗り場に建っている裸婦像を観察に行った。「勝利のヴィーナス」(上)と「洗濯する女…