富士山の原生林を歩く

涼しさや富士原生林の苔深し

 

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富士山なら幾分は涼しいはずだ、と期待して、先日友人と、富士山中腹の原生林を歩いた。 

夏山の繁忙期になると富士宮新五合目へはマイカー規制され、水が塚駐車場からシャトルバス(往復1500円)かタクシーのみとなる。この駐車場も有料(1000円)、さらに登山は入山料(1000円)がかかる。都合一人3,500円になる。世知辛くなった。

 

で、我々はスカイライン脇の空きスペースに車を停めた。標高は1400mほど。ここから御胎内を経由して幕岩(1700m)というポイントまで往復した。幕岩は溶岩の岩壁で、高さ30mほど。そこから涸れ沢が山肌をえぐって目もくらむ崖に落ち込んでいる。途中の原生林は道はしっかりしていて、迷う心配はない。針葉樹と広葉樹が混生した森には意外なほど大木がたたずんでいて、林床は厚く一面に苔むしている。そんな中を平坦な快適な道が続いている。

のんびり歩いて、約4時間半の行程で、その間5,6人と出会っただけだった。実に静かな山を満喫できた。 

あまり花を見てこなかったのだが、出会った花を記録しておこう。やはり低地のものとは幾分違っている。イケマ以外は半日陰に分布していた。

 

サワギク (キク科) 花は直径1㎝ほど。林床に50㎝ほどの背丈で控えめに咲いている。 

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シロカネソウ (キンポウゲ科 これも直径1㎝ほど。清楚な感じがする。あまり図鑑に載ってこない。 

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イケマ (ガガイモ科) アイヌ語で大きな根という名前を持つ。林間の日なたに旺盛に蔓を伸ばして絡みついている。ガガイモかと思ったが、花が幾分異なる。 毒草で、アサギマダラなども食草としている。黒い蝶が来ていた。

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オオバノヨツバムグラ (アカネ科) 同定にはあまり自信がない。うっすら日差しの林下に小さい花をつけていた。

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