紫色の野草を4つ

野の花や清明の雨やわらかに

 

ジュウニヒトエ(シソ科)

庭の隅にあったものが、ゆっくりだが着実に地保を固めて増えている。春に花茎を立て鈴なりに紫色の花をつける。その立ち上がった姿がいい。

ただし写真の花は、どうやら園芸種のアジュガで西洋ジュウニヒトエなどとも言われるもののようだ。私は山野草ジュウニヒトエを山野でしっかりと確認したことがない。次の、キランソウと同じ仲間であり、花の形も似ている。 

f:id:zukunashitosan0420:20210405112057j:plain

 

キランソウ (シソ科) 

どこにでも生えてくる、わが庭では厄介者に近い。沢山はいらないので総数制限をしている。全体平たく成長し、花茎も立ち上がったりしないが、どっこい、根は頑強でしっかり地面に張り付いていて、簡単には取れない。地獄の窯の蓋、といわれるのも分かる気がする。 

f:id:zukunashitosan0420:20210405112222j:plain

 

ホタルカズラムラサキ科

 ツルは伸びて、ざらざらしていて始末が悪いが、花は写真のとおり素晴らしい。この時季、直径が1センチに満たないものを二つ、三つ、ツルの先につける。初めは薄紫色だが、次第に青を濃くしていき、やがて澄んだマリンブルーになる。色だけで言えば、リンドウやツユクサといい勝負だ。中心から伸びている白い5本の線もいい。

f:id:zukunashitosan0420:20210405112341j:plain

 

コバノタツナミソウ (シソ科) 

一斉に花をつけると、文字通り花の形が浮世絵の波のよう見える。花ははかなく美しいが、草としては繁殖力が強く、根がしっかり食い込み、駆除が大変である。狭い庭に適量に管理するのが難しく、放っておくと直ぐに占領される。

f:id:zukunashitosan0420:20210405112850j:plain