草むらに蛍蔓や海の碧
(もっと深い青だがうまく色が出ない)
庭にはい回っているホタルカズラが、花をつけた。
花は、深い鮮やかなマリンブルーで、一目見ると釘付けになるほどだ。咲き始めは淡い紫色に近いが、数日たつと徐々に青みを増して、写真のように深い藍色になってきた。花自体はリンドウのように立派ではないが、この青さはやっぱり素晴らしい。
ホタルカズラの名前は、藪の中にあってもこの花の青さが、ホタルの光のように目につくところからつけられたと言われている。さもありなん。
(咲き始め)
これは数年前に堤防から採取してきたのものだが、つる茎ばかり伸ばして、一向に花をつけてくれない。そろそろ全部刈り取ってしまおうかと思っていた時分だった。
我が家の野草園(草の生えるに任せた庭のことだが)は、早春のセントウソウ、フラサバソウ、タンポポなどからハルノゲシ、キンポウゲ、ムラサキケマン、エンゴサク、ジュウニヒトエなどに花は移りつつある。
コロナ感染を避けて家に籠り、所在なく春の陽を浴びていると、トカゲが濡れ縁でやっぱり日向ぼっこに出てきて、だらしなく手足を伸ばしている。自分もうとうとしてしまう。