信州のしょんべん小僧や土匂う
(フラサバソウ :オオバコ科)
日向は土が温まって、草の芽が一斉に芽吹き始めた。せまい十坪の庭も徐々に草に覆われていく。その上に、馬酔木と椿がほころんで贅沢に落ちている。
このところ毎日、何度も何度も草の芽を視に庭に出て、気が付くと、草の相手をしている。本当に、草に遊んでもらっている。
この花は勢いがなくなったので、場所を変えようとか、この鉢は少し大きいのに植え替えようとか、芽が出ないのがおかしいと少し掘ってみたり、モグラの音がしないかと耳をそばだてたり、ついつい肥料を撒いてみたり・・・。
さて、我が家の庭の住民たちだが・・・。
フラサバソウは、毎年早々と満開になる。これは軟弱なので、ある程度好き勝手にやらせているが、繁茂する。花は2㎜ほどしかないけれど、よくみると実にきれいだ。
リュウキンカは山地の冷たい水場などによく見られるが、我が家では2月半ばから咲き出し、結構勢いが良い。金ぴかの色つやが元気をくれる。夜は花弁を丁寧にたたんで眠る。
セントウソウは、1㎜ほどの小さな花をびっしりつけて、春の先頭を切るように咲き出す。可もなし不可もなしだが、しっかり季節を教えてくれる。
(セントウソウ: セリ科)
鉢ではムサシアブミがもう独特の花をつけ始めた。
タンチョウソウという名の花も、咲き出した。
(タンチョウソウ: ユキノシタ科)
シンビジウムは終わりに近い。トサミズキが花房をつけた。
こうして日向ぼっこしているうちに、花を数えきれなくなるのももう間近。