富士山とピンクのジェット機

秋の空ピンクのジェットでテイクオフ

 

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FDAの小型のジェット機。カラフルな色の機がそろっている。

右奥にうっすらと富士山)

 

富士山静岡空港からは、名前の通り富士山がよく見える。展望で離発着を見ていると、ジェット機が白い富士山を横切って急上昇していく。結構絵になる光景である。

 

コロナショックで、この飛行場も国際便はすべてストップ、国内便もキャンセルが多くて、運行はまばら。ロビーもガラガラで、各社のカウンターも一部を除いて電気が消えたままだ。田舎の空港なので、元々便は少ないのだが、それさえも運行が止まっているときては、寂しい限りである。空港管理会社も大赤字だろう。コロナの前は中国人の団体客が右往左往していて、中国語しか聞こえなかったほどだったのが、まるで嘘のようだ。

こんななかで、テレビで、奈良京都の修学旅行を、富士山を巡るチャーターフライトに切り替えて、生徒に好評だったというニュースを見た。ビジネス、旅行で目的に速くゆくためではなく、上空から下界を見る、流行りの「俯瞰」するという飛行機の活用であり、魅力ある企画だと感心する。これは空港やFDA、地元の交通・観光業が連携してチャーターフライトを企画販売したものらしく、予約は完売と聞いている。大きな収入にはならないのかもしれないが、定着していけば面白い。

 

ターミナルの展望に来ると、見学客が何十人かいた。幼稚園児を連れた家族連れが多い感じで、障害のある方たちもきていて、アットホームな雰囲気になっていた。

ここで10分ほど待つと、FDA鹿児島空港行きがテイクオフするのを見ることができた。ため息とも歓声ともつかない声が上がる。

ジェット機が離陸するのを見るのは楽しい。轟音を立て滑走路を走り、ある瞬間に前部がふと地面を離れ、それを機に一気に急角度で天空に上昇し、消えてゆく。何故楽しいのかわからないが、実に楽しく一日中でも見ていられそうな感じだ。

誰かの唄のように、人はむかし鳥だったのかもしれない。