伊豆ジオパーク「柿田川」湧水へ

梅花藻や湧水毎秒二十トン
 
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(噴井をのぞき込む)
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湧水が柿田川になる、梅花藻にはまだ少し早い

伊豆半島が、最近ユネスコジオパークとして認定された。
ジオパークとは、地球・大地を意味するジオ( Geo)と公園を意味するパーク(Park)とを組み合わせた言葉であり、地球科学的な価値を持つ遺産(大地の遺産)を保全し、教育やツーリズムに活用しながら、持続可能な開発を進める地域認定プログラムである。(ウィキペディア

そういう意味では、日本の「観光」という言葉が、地域の「光」=優れた景観や文化など、を「観」る(しっかり見る、みて悟るというようなニュアンス)意味なので、趣旨としては同じことなのだろうと思っている。
最近「世界認定」が多いので、食傷気味でもあるが、新たな地域の魅力発信となるので歓迎である。
 
さて、伊豆半島ジオパークたる所以は、「南から来た火山の贈りもの」というキャッチフレーズにあるようだ。
解説によれば伊豆半島はフィリピンプレート上にあり2000万年前頃から海底火山活動をしていたのだが、プレートの北上に伴い徐々に陸地化し、60万年前頃に本州に衝突して形作られたとのこと。そのため世界に類のない美しい自然景観や温泉、食や文化の恵みに溢れているのだという。さもありなん。
 
先日、40年前の職場の同僚たちと集まって、遺産の一つ、「柿田川」の湧水を訪れた。久しぶりに来てみると随分と整備され、観光地に変貌していた。
この湧水は、水量東洋一を誇り、毎秒20トンといわれている。富士山に降った雪が溶岩地層を通過してきて、ここに文字通り滾滾とわき出して柿田川の流れとなっている。そのうち19トンの水は、近辺の沼津や遠くは熱海まで運ばれ上水道として人々の生活を支えているという。
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湧いて出るまでは、100年くらいかかるのかねえ、などと話していると、解説のおじさんが、
学者はいろいろ言うけれど、10年だ。アメリカのビキニの水爆実験の放射能の観測により実証された。と説明してくれて、一同、すこし拍子抜けして、
あら結構早いんだねえ

追加しておくと、
三島市にある三嶋大社は、元は御島(みしま)であり伊豆諸島をさしていて、この島々の噴火を恐れ敬ったことがはじめである。伊豆諸島の火山と造島の神であるので、まさにジオパークの神にふさわしい。さらに伊豆出身の卜部が古代朝廷に仕えて影響力をもっていたことなどを考えると、南から来た火山の影響は、思いのほか根深いものがあるのかもしれない。
参考: http://book.geocities.jp/geru_shi_m/misima1.html