冬のツバメ(風景の中へ29)


河原翔ぶ一群親子か冬ツバメ


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(ツバメが左上空に星粒のように撮れている:要拡大

急に寒波が襲ってきた一日、いつものように河原で民謡「新相馬節」の自主トレ。出だしのハアーアーがうまくいかず、いつも師匠に注意される。
ハアーあー、とやっていると上空に鳥が数羽飛ぶのが見えた。眼をこらすと、紛れもなくツバメである。10羽ほどが戯れるように飛び交っている。南国に渡ることなく日本で越冬するツバメのいることは聞いていたが、こんな群れは見たことがなかった。元気そうに見えたが、寒さに耐えれるのか、餌はあるのか、心配である。
何かの理由で渡りをやめ越冬を選択したのだろうが、それは人間にはうかがい知れない、野生生物の決断なのだろう。
だが、寒さに震えながら、きっと南国に思いを馳せているに違いない。

森昌子の冬ツバメの歌は、絶唱だった。
♪季節そむいた 冬のつばめよ
吹雪に打たれりや 寒かろに
ヒュルリ ヒュルリララ  ついておいでと 啼いてます
ヒュルリ ヒュルリララ  ききわけのない 女です


新相馬節は、歌手の原田直之さんの動画をユーチューブで見て参考にしているが、彼は福島県浪江町の出身。放射能汚染で故郷に帰れないと語り、その思いをこめた歌声は切々と聞く人の胸に響く。
♪ハアー はるかあなたは 相馬の空かよ ナダコーラヨーット
相馬こいしやなつかしや ナンダコーラヨーット


冬のツバメ。身を切られるような語感がある。