今日はフォーレを

君知るや九月の風に形あり
 
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(あまり意味のない写真になってしまった)

迷走台風10号が、東海地方を外れて北上し、その日午後には強い日差しが戻ってきた。しかし吹く風は涼しさを孕み光も黒い影を伴っていた。
庭の木の葉にもう秋らしい光がちらちらし、そのちらつく光が、私にフォーレアルペジオを想いださせた。
 
ピアノ五重奏曲第1番ニ短調 作品89」
流れるような旋律は、形をとどめず移ろう青春の哀しみ・喪失感のようであり、しかもただセンチに流れるのではなく深い海のような暗い情念がその背後に見え隠れする。
と、そんな気がしてこの曲はお気に入りである。しばらくはただ音に酔う。

気温が少し下がってきただけで、こんな曲が聞きたくなる。現金なものである。
今日は軒下のブドウを全部採った。今年はできが悪かった。これでブドウの夏も終りとなるとちょっぴりさみしい。