これは古代の道そのものではなく東海自然歩道に指定されている道である。とはいってもこのルートは、大和王権の発祥の地であって大神神社、石上神宮、三輪山、箸墓古墳などの古社・史跡にあふれ、さらに最近では巻向遺跡が邪馬台国ではないかと喧々囂々の議論をよんでいる正に古代史の舞台。記紀、万葉を偲びつつ歩くには絶好であり、万葉の碑も随所におかれて歴史心をくすぐる仕組みになっている。私の行程は次のとおり。
第1回は、
第2回は、
第3回は、
のんびりと歩くならこのくらいの日程がよいだろう。
私は、三輪山の神に関心があるのだが、初めて三輪山を見たときに美しいとも神々しいとも思わなかった。なぜこんな山にあれほどの思い入れをし、この山の神を恐れたのだろう。それがわからなかった。民俗学者は、山の形状に蛇がとぐろを巻いている姿をイメージして畏れ敬ったのだと説いているが、今回3回目の訪問をしても、いまだもってそうとは思えない。だが、たおやかな山ではある。特に写真の地(小字「神籬」ひもろぎ)あたりからが美しいと思えた。
おおどかな三諸(みもろ)の山の山裾の径をしゆけば人に会わぬかも(偽紫万葉集)
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