啓蟄には早すぎ

啓蟄や這い出たばかりを殺さるる

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夜中に目覚めトイレに立とうとしたら、部屋の隅に黒いものがある。眼鏡をしていないので、ぼんやりとしか見えないが、何か異物にはちがいない。照らしてよく見ると、
なんと、ゴキブリだった!
まだ啓蟄には少し早い。
動きはのろのろしていて、真夏の精悍さはまるでない。キンチョールを一吹きしただけで、あっけなくひっくり返ってしまった。テッシュでつかんで捨てるとき、その腹が意外にも柔らかかった。
この数日、部屋に取り込んである蘭や植木の鉢から、団子蟲が這い出してくる。やはり啓蟄の言葉どおりに、生き物はみな季節を知っている。