千曲川源流をたどる

秋の嶺大河の源(もと)を極めけり
イメージ 1
写真中央が水源地の標。左奥に水源の沢がある。
イメージ 2
水は透明で見えないが、中央部から湧き出ている。
この連休に友人と、千曲川の源流を辿って水源地点まで登った。高原野菜で有名な長野県の川上村から入り(最近では宇宙飛行士の油井さんの出身地で名を馳せた)、毛木平の駐車場で前泊。翌日早朝から、甲武信ヶ岳を目指した。
登山靴を履いたのは、10年ぶり程だろうか。正直言って、体力には自信がない。
標準の行程では、水源地まで2時間半余だが、私はゆうに3時間半かかった。そして私の軟弱な脚は、すでに悲鳴を上げていた。だがその地点から山頂へは、勾配がきつい約1時間の行程がまっている。
ここで私は登頂をあきらめた。まあ50%は無理かなと踏んでいたのでさして落胆もしなかったが、オバアオジイがどんどん登っていくのを見ると、やっぱりため息は一つ出た。

私はクラブに入り水彩画を楽しんでいて、千曲川
テーマの一つに決めている。そのためには、やはり水源地はこの目で確認しておかないといけない。今回、その目的だけは達したので、満足しておこう。

足は痛んだが、源流の風情は満喫した。清流がコケのむした倒木や岩の間を流れていく。楓やナナカマドが薄い紅葉を始めていた。
私は手で冷たい流れをすくって飲んだ。座ったままの私の脇を、登山者がどんどん通り過ぎていく。
 「モルダウ」はフルートが鳴り出して直ぐにハープだったかなあ・・・。流れを見ながら私はそんなことを考えていた。負け惜しみ半分でも贅沢な時間である。

イメージ 3