アサガオはアサガオ?

アサガオが咲いている。
蒔きもしないのだが、毎年種を落として芽生え、やたらにツルを伸ばしてくる。あまり無碍にするのも可哀想なのでほって置くと、結構見苦しい。そのうちに花をつけそれが其処此処で咲き始め、オヤ!と思うと、もう秋の気配が辺りに忍び込んでいる。

アサガオを、秋の七草として万葉集に読み込んだのは山上憶良。誰もが知る歌である。
けれど、今日いうところのアサガオは、平安時代に中国から薬草として持ち込まれた「牽牛子」(けんごし)という植物であり、それが観賞用として広く栽培されるようになったものであって、万葉集でいうアサガオは別物で、諸説あるが今日の「キキョウ」だというのが定説らしい。
諸説の一つになるが、「長崎県野母崎町に自生している県の天然記念物であるノアサガオ」だという人もいる。(大貫茂「万葉の花100選」淡交社
山上憶良遣唐使の旅の途中約1年、筑紫に滞在したこと、晩年筑前守として赴任していたことから、ノアサガオを何度も見ていただろう、というのが大貫氏の根拠とするところのようだ。こちらの説のほうがおもしろい。
一日中咲いているということだが、何時かみてみたい。

アサガオ湯屋覗き込む3つ4つ
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このアサガオ緑のカーテンにと植えたもの