ただ走り木枯しとなる漢(おとこ)かな
(静岡県市町村対抗駅伝 12月4日)
スポーツは苦手な私だが、今年は「大谷翔平」には夢中にさせられた。
シーズン開幕早々、彼の怪我の回復を心配しながらテレビ観戦すると、なんと160キロを連発するピッチングを見せた。その姿に何か鬼気迫るものを感じた。それ以来大リーグ中継を見たくなって、半年間、ホームランにも酔いショウタイムを楽しませてもらった。そして大リーグの醍醐味が日本野球とは違うこともなんとなく分かった。
こんな才能が日本で花開かなかったというのは、ノーベル賞の真鍋淑郎さんと似ている気がする。
もう一人は、「田中希実」である。オリンピックの女子1500mで日本人で初めて入賞した。日本では敵なしで、1500,3000mの日本記録を塗り替えた。特にラストのスピードが文字通り驚異的である。素人目にもギアをチェンジするのが分かり、アッというまに抜け出してゴールする。それは爽快だった。彼女のランニング姿をネットで観戦していると、そのライバルたち、廣中、新谷、萩谷などの名前も自然に覚えて、中長距離走観戦が楽しくなった。
私はもともとマラソンや駅伝などのひたすら走るスポーツ観戦が好きだったが、選手個人に関心を持つことは、これまであまりなかったのだった。
話は違うが、振り返ってみると、オリンピックがあまり記憶に残っていないのは、どうしたことか。
スポーツ以外では、囲碁の天才女子「仲邑菫」さん2段。
まだ中学一年生であどけないのだが、抜群に強い。男性高段者をも次々に打ち破るのは痛快である。最近はユーチューブでたくさんの囲碁棋譜の紹介番組が出ているので、彼女の棋譜にも事欠かないので、これも一年楽しませていただいた。ただし見ているだけなので、私の棋力は上がっていない。
以上が今年目が離せなかった3人である。なんだかんだと言っても、若い世代は世界の中で能力を発揮している、そんな気がする。