ささやかな日々や零余子の粒ほどの
庭木を這っていたヤマイモの葉が、日増しに黄色くなってきた。
この蔓には夏ごろから気が付いていたが、敢えて取り去ることもないだろうと思ってみていたものだ。
先日、ムカゴがあるかなと近寄ってみたら、思いのほかたくさん付いていた。それも粒が大きい。それではと採ってみたら掌に余るほど採れた。三分の一ほどは、ほろほろと落ちてしまった。
私は、あまりイモのたぐいの歯触りは好きではないが、先ずレンジで加熱して、それから卵焼きに入れたら、本当に美味かった。何回かに分けて毎朝楽しんだ。それ以来、山道でこの黄色い葉を見つけると車を停めてムカゴを探してしまう。
想定外の落とし物を拾った気分だ。