駅伝という快楽

駅伝という優しさ激しさ走り過ぐ

(第4中継所で待つ選手たち  不安と決意と)

12月30日は「富士山女子駅伝」。女子大学の選抜24チームが走った。

コースは富士宮の本宮浅間神社をスタートし、田子の浦の海沿いを走り、富士市吉原から富士山に向かって真っすぐ上って富士市の運動場がゴールという43キロ、7区間

 

沿道応援が解禁されたので、今回は応援にでかけた。残念ながら富士山は雲に隠れている。富士山を背景に走るのは本当に絵になるのだが。

私は駐車が容易な4から5区への中継所にゆき、ここは海沿いコースで10キロのエース区間のスタート地点。大学女子のトップクラスが走る区間名城大学の山本有真さんの姿も見られた。

 

近くで見るとテレビとはやはり違う。

はげしくエンジンのような呼吸の音をたててランナーが走り込んでくる。鍛えられた身体にさらに鞭打って自分を追い込んで進んでくる。先頭もしんがりもそれは同じで、速いランナーも遅いランナーも限界めざして足を運んでくる。「走れメロス」じゃあないけれど、チームのために誰かのためにという思いが、個人競技と違うエネルギー源なのだろうか。調子が悪い仲間がいればその分自分が走る、という思いも爽やかだ。顔をゆがめて飛び込んでくる彼女たちを見ていると、やはり胸の奥がジンとしてくる。

 

11月にクイーンズ駅伝が仙台で行われたが、その前日の選手の記者会見で、廣中梨々香さんや田中希美さんが涙で語っていたシーンを思い出してしまう。駅伝には個人競技と違う不思議な力がある。

(参考:

https://zukunashitosan0420.hatenablog.com/entry/2022/12/04/102632

 

結果は名城大学の圧勝。昨年の不破セイラさんのような破格のライバルがいなかったし、番狂わせも少なく前評判通りだった。しかしテレビに映らない悲喜こもごもがたくさんある。

本当に年末年始は駅伝から目が離せない。