草木塔

東北の遅い春を走っていたら、山形県置賜地方で「草木塔」という小さな案内が目に入った。おや?と思いながらやり過ごしたのだが、田沢道の駅に着くと大きな草木塔が建てられていて、初めてどんなものなのかを知って驚いた。
「山川草木悉皆成仏」の心から草木を供養するものだといい、国内に160基以上あって、その9割がこの置賜地方にある。古いものは江戸中期だと解説にある。今、この塔の調査とその精神の普及が始まっている、とのこと。
「草木を供養する」。なんという感謝と慈しみの精神だろう。陸前高田で保存復元された奇跡の一本松を見てきたが、それとは少し違う。
おもえば山頭火の句集が「草木塔」だった。
 
あるけばきんぽうげすわればきんぽうげ(山頭火
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田沢道の駅の草木塔(これは解説用で新しいもの)