虫たちにも春

啓蟄やいのち一年よろしくね
 
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(ナナフシ)

目の前の紙の上に、動くものがいる。
クモかなと思い、よくみるとナナフシの子だった。
生長すれば10センチは優に超す大きさになるが、まだ髪の毛よりも細いほどで、線書きのような体でしかない。
これが前後に少し体をゆすっている。一年永らえて、大きくなってうまく子孫を残しなよ。

そっと抓まんで外に出す。
これはたいてい兄弟が一斉に孵化して出てくるから、単独でいることはなさそうに思えるので、部屋の中をくまなく見まわったが、ほかには見つからない。どうして1人ここに来たのだろう。
 
部屋には、蘭やサンセベリア、ムサシアブミを都合10鉢ほど置いているので、ここから出てきたのかもしれない。ひょっとすると、廊下の君子ランの鉢からか?または壺に活けた馬酔木の花枝についてきたのか?
 
啓蟄が去る3月6日だったので、暦の上でも虫たちがうごめく季節になった。
満開の馬酔木には、忍者のような素早い蝶が飛来して、また素早く姿を消す。花には小さいアブのようなハチのような羽虫が来て、ホバリングしている。水槽ではメダカが動き始めた。
近くの河原では、川柳が早くも緑を濃くし始めた。2日ほど前に燕の姿も見つけた。
 
本を開いていたら、見慣れない「春暉」という単語が出てきた。いい感じがする漢字だ。
さて庭に出て、花芽が伸びたかどうかまたみてみよう。

God's in his heaven -
All's right with the world! (何かの詩の一節)