駿河七観音巡り 番外編 (安倍川右岸の低山歩き)

今回は、友人E君と安倍川下流の右岸に連なるマイナーな尾根を歩いた。計画のコースを、次の地図に簡単に落としてみた。

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①スタート

 内牧地区にある駿府学園のわき、狩野貞長の墓から尾根筋にとりついて

②新東名高速を横切り、260mのピークへ

③300mほど北上して尾根の分岐を東にコースをとり  以下黒い線

④中の郷部落の裏山の258mのピークを経て、足久保川の崖の手前230mの三角点へ

⑤そこから遠藤新田に下山  

 

実際歩いたコースを赤い線で記入した。

登り口は整備されたコンクリートの階段となっていて、上がると「狩野貞長の墓」があった。今川氏が駿府を支配する前にこの付近に勢力を張った豪族である。ただし寺も何もない。が、何かの由緒のある場所なのだろうか。

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道はいきなり荒れた茶畑・竹林で、苦労して新東名脇まで来たもののいくら探しても高速を越すルートがなかった。側道まで下りて地元の方に話を聞くことができ。教えに従って一旦少し下って東名の橋の下を通り集落を抜け、再び尾根にとりつこうと沢を詰めたが、道がなく断念した。少し戻って手前の右の沢をモノレールを頼りに頑張ると、道はないに等しかったものの、悪戦の末何とか尾根の茶畑まで抜けた。お昼を食べて尾根道を行くと、茶畑などもあり思ったより踏まれている。だが、案内もテープもほとんどなく、また展望がきかないので、山の位置が読み取れない。

f:id:zukunashitosan0420:20200501153131j:plain 一部はしっかりした尾根道f:id:zukunashitosan0420:20200501153223j:plain 内牧集落から静岡市街地遠望

そのため③の分岐を見逃してしまい、200mほど先の分岐から予定しない尾根に入ってしまった。高電線鉄柱から先は道がはっきりせず、急激な下りになり少しおかしいと思い地図を読み直すと、尾根を一本間違えていたことに気付く。しかし下れば、私もよく知っている舟渡池である。で、そのまま下ることとしたが、ガラガラで道がなくなり不安ながら滑り落ちるように下がってくると、運よくモノレールを見つけて茶畑に出ることができた。

ちょっと滑落すれば相方を救助することも困難な状況だった。浅い山でも遭難することはあるのだ、と厳に自戒。

だが、負け惜しみではないが、この間違えたコースには関心があった。足久保の奥に七観音の一つ法明寺がある。そこから下ってきても足久保川と安倍川の合流点は地形も厳しく、水かさがあれば河原を伝って下流の部落、中の郷付近へ出ることは難しい。人々の使った山越えのルートがあったはずで、その有力なルートが舟渡池からの山越えではなかったか。もちろん、私たちがたどったのとは少し違うコースで地図に記されたもののことであるが。

この山道もまた、古代の七観音をつなぐ道の一つであったと思うこととして、観音巡りの1ページに加えておきたい。

f:id:zukunashitosan0420:20200501153411j:plain 舟渡池