「長雨蓄積型」の土砂崩れ

梅雨出水いま大雨雲の下に居る

 

f:id:zukunashitosan0420:20210705121142j:plain

熱海の伊豆山で土石流が発生した。

テレビで見ると、土石と言っても石の少ない泥流が沢に沿って流れ下った感じで、その速さと激しさに息をのんだ。一瞬に多くの人の命、生活が失われた。数年前の広島の災害を思い出す。まさに蛇抜け、とか山津波とかの言葉が頭に浮かんでくる。そして今まだ、土砂災害の警報が継続している。

 

参考:https://zukunashitosan0420.hatenablog.com/entry/64655027

 

今回新たに耳にしたのが、「長雨蓄積型」という言葉。

当地では今回、大雨だという印象が少なかった。ネットで時間雨量や近くの巴川の水位を見たりしていると、確か強くてせいぜい20㎜程度ではなかったか。水位も危険ラインまではいかなかった。ところが避難勧告が静岡市内の広範囲に出た、いつものように行政の「空振りを恐れず」かなと思った。

しかしこの災害である。

今回は短時間に集中して降る雨ではなく、長い時間降り続き、土の中に水分が蓄積される「長雨蓄積型」だといい、1時間に30ミリ以上のいわゆる「激しい雨」は観測されていません。という解説があった。熱海では、降り始めから土石流が発生する前の3日午前10時までの総雨量は389ミリと平年の7月・1か月の雨量の、1.5倍以上と記録的な大雨だったという。

 

私の家も、土砂崩れの危険地域になっているので、レベル4の避難勧告がでて幾分緊張したが、避難はしなかった。多分近隣で避難した人はいなかったと思われる。熱海や伊東などの別荘地は、急峻な斜面に何とか敷地を確保して建てられている家が多い。それを見ると、崩れたら大変なことになるな、とは思うが、本当にここが崩れるとは誰も思わない。私も自分の場所は、まさかこの程度では、とバイアスをかけて考える。

 

わかりにくい危険だ。だらだらと降られると警戒感が湧いてこない。特別警報とか、線状降雨帯、スーパー台風、バックウォーターとか災害の度に、新しい言葉が世間を騒がす。正直これまでにない災害の形に、高齢者はついていけない、対応できない。

コロナのリモートで熱海には人口移入が多いと聞いているが、再考する人も出るだろう。

どこに住むのが安全で幸せなのだろう?どこへ行っても災害が追いかけてくる。