見上げると空の上に石が並んでいる。なぜ石が空中に並んでいて落ちてこないのかと素朴な不思議にうたれる。
いずれも日本最大級、江戸末期の建設である。両方とも緑川に架けられたもので、このあたり川は渓となり深く山肌をえぐっている。隣に対岸が見えても渡れない。また、渓に水があふれていても台地を潤すことがない。これはどんなにか不自由なことだったろう。架橋は人々の切望するところだったろう。
霊台橋は1847年にわずか6,7ヶ月の工期で完成、全長90m、高さ16.3mである。
橋の建設はお殿様の藩の公共事業ではなく、庄屋さんの民間人が施主であり日本の民力を感じさせる。支えているのは肥後の石工の高い技術だ。通潤橋は熊本城を参考にしているといわれ、ほとんど城の石垣の印象だ。
(通潤橋は、観光用に予約で放水してくれる。1万円だという。「大変な水量ですから、採算はとても取れませんがね・・・」と管理のおじさんが言う。)
郭公の声鳴り響け通潤橋
霊台橋
http://book.geocities.jp/geru_shi_m/tiriku-yotothime.html
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霊台橋
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