FM「古楽の楽しみ」が「基礎英語」に!

(今日はびっくりして、俳句が追いつかない)

 

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 おや?と思った。

 早朝に5時過ぎにNHKFMをつけたら、「古楽の楽しみ」をやっている。これは6時からのはずだが?と番組を調べたら、なんと、4月から5時開始に変更となっていた。6時の代わりの番組は、「中学生の基礎英語」。これには驚いた。

 「古楽」は形を変えながら、6時定番の長寿番組だった。多くの人が目覚めの爽やかな気分にひたされ元気づけられたに違いない。私もその一人であった。それに加え、通り一遍な音楽の教科書では学べない、西洋の音楽の深い歴史を知り、その美しさに聞きほれ、さらに教会や宗教や宮廷・庶民の歴史を知るよすがとなったのではなかったか。こうした番組は本当の教養番組だと私は思っている。この半世紀、番組の果たしてきた役割は計り知れない。バロックルネサンス音楽を紹介し、日本人のクラシック音楽の素養を本当に高めたのではないだろうか。

 6時から早朝5時になれば、残念だが普通の人はなかなか聞けなくなるだろう。追いやられたとしか思えない。

 時代は性急に即席的なものを求めているようだ。「基礎英語」は従来から6時のNHK第2で放送されていて、これはそのままだから、FMも同じ番組を同時に放送することになる。趣味的な番組よりは実用的な番組と言ことだろう。が、それにしても英語をやりたい人にはNHK第2があるのに、そこまでして「古楽」を追いやらなければならなかったのか?NHKも昔に比べて世知辛くなったものだ。

 私は日本の民謡に興味があって、大事な日本の財産だと考えている。しかし民謡の番組は探しても見当たらないほど隅においやられ、見る影もない。これもいかがなことか。

 

 音源が多様で入手が極めてたやすくなったが、やはり公共放送たるNHKの影響力は極めて大きい。古楽が基礎英語に取って代わられという、味気ない滋味のない番組編成を、またいつか逆転していただきたい。