飛騨に臥龍桜を観る

遅桜散って静かな里となる
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飛騨の国の一之宮に詣でると、JR高山線飛騨一之宮駅と宮川を挟んで神社に対峙するように臥龍サクラがあった。もう散り桜だったが、それなり銘木といわれる力をかんじた。
樹齢約1100年になるエドヒガンザクラであるとのこと。国の天然記念物に指定されている。
大小2株のようにみえるが、小株のほうは大株の枝が伸び、地に根を張って独立したものらしい。太い枝で連結していた姿が臥する龍のようだったということが名の由来であるという。その胴部分も今は朽ちてなくなっている。背後には回りこめないが、前面は公園に整備されていて、満開の時はおそらくのしかかって来るような迫力があるのだろう。ちらほら時季遅れの花見客がやってくる。

エドヒガンサクラは咲き始めはピンクが濃く、次第に白くなるという。
私が訪れた時は、もう写真のような何色とも言えない複雑な色だった。満開時のような一色の艶やかさはないが、しかしこれはこれで妙にあじわい深い。

飛騨の山道に車を走らせたが、まだまだヤマザクラやコブシが山肌を白斑にしていた。木々の芽吹きはささやかだった。
それにしても飛騨は山国である。