吹きわたる風いざ立てよ草の絮(わた)
イネ科の草は、同定がむずかしい。地味だし、雑草としてはしつこいから、野草が好きな御仁でも敬遠する人も多いのではないか。
ただし、稲、麦は人類を飢えから解放し繁栄に導いた偉大な植物だし、日本人にとってススキやオギは秋になくてはならぬものだ。眼についたものから、少しずつ。
シナダレスズメガヤ(撓垂れ雀萱)
花は夏が盛りなので、もう花穂もすかすかである。細長い葉が根から出て、株になっている。ひっぱてもなかなか切れない。南アフリカ産で、道路の法面などに植栽したのが逃げ出したもの。
?セイバンモロコシ(西蛮唐土)
この草は、最終的に同定が出来ていない。私の中ではセイバンモロコシはもう少し逞しく大柄なものなのだが、調べた範囲ではこの名前しか出てこない。とりあえず。
高さはせいぜい1.5m。花の部分はやや赤茶色を帯びて、群生している場所もある。
メリケンカルカヤ(米利堅刈萱)
カヤとはヨシやススキなどの総称。カヤを刈る意に取れるが、オガルカヤ、メガルカヤというカルカヤの名がついた草があるので混乱する。
写真はメリカンカルカヤと思われる。最近この堤防にも増えてきた。株が個別立ちしそこから茎が10本程度ずつ伸びている。花は茎を包んだ葉の隙間からのぞいて出てくる。
北米産、要注意外来生物。
また、かつてメモしたイネ科植物があり、今アップできていないので、これを徐々に掲載する予定。