富士山を背景にして藤

フジの香や蜂ときそいて花に鼻

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富士宮市の「下の坊」は知る人ぞ知る藤の名所だという。下の坊という名は、大石寺を上の御坊とよんだのに対し、この寺を下の御坊とよんだことに由来するようだ。熱心な花の愛好家である友人に勧められて連休の一日を花見に出かけた。
 
延べ400mの藤棚は、まだ2,3分の咲き具合だったが、甘い香りは境内に入った途端に鼻をついてきた。その棚の下を観客がゆっくり歩いていると、気持が高揚してくる。子供たちも大はしゃぎだ。まだまだそれほどメジャーではないのか、さほどの混雑ではない。

端整な本堂の前まで来ると、富士山が爽やかに目に飛び込んでくる。境内の中心にはこんもりと繁らせた古い株が植えられていて、それはまさに満開をむかえていた。蜂たちも誘われてたくさん飛んできているので、それを避けながら、みな感声をあげて花の香をかいでいる。
これまでみた藤のなかでも、この寺は富士山の背景も美しく記憶に残るものだった。
ついでにすぐ近くの妙蓮寺にまわって牡丹をたのしむ。もう遅いかと思ったが、まだまだ十分に楽しめた。

 水源は富士の五合目田水張る
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この付近は、今ちょうど田に水が張られて本当に爽やかな風景が広がっている。富士山も若葉も水面に映りこみ、まばゆいばかりだ。いい季節である。