中部横断自動車道にブドウの秋

遡行して甲斐は山国ぶどう狩り

 

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この夏、中部横断高速道が全線開通して、静岡と山梨が結ばれた。難工事で計画より何年か遅れての開通となった。正確に言うと、開通したのは、新東名新清水JCTと中央高速双葉JCTの間約75km。この一部が未開通だったのが今回供用開始となったもの。

 

先日、この高速道路を走ってみた。

山梨は今がブドウの旬、それも目的の一つ。

 

走るとやはりトンネルが多くうんざりする。特に樽トンネルは5kmもあるのだ。長いトンネルの半分の位置には紫色の照明が施されていて、これが興味を引いたくらいだ。富士川に架かる橋は長く高く、思わずため息が出るが、工事の技術には驚き以外の言葉がない。しかし総じて高速道路に面白さはないし、そんなものを要求してはいけないのかもしれない。

 

これまで静岡と山梨を結ぶ幹線、国道52号は、富士川に沿って細くウネウネと続き、ドライバーを疲れさせる道路だった。しかし私にとっては長野県に故郷があるので、往復の度に走った思い入れのある道路である。道のカーブ一つひとつ、桜やアジサイの名所、そして櫛形山鳳凰三山、にせ八ヶ岳の山岳風景、もちろんモモやブドウの即売。途中の野菜が豊富な売店。いろいろな思い出がつまっている。

でも、この開通で約70分の短縮になるのだという。70分がこれらの思い出と引き換えになるという訳だ。

私ごとで言えば、故郷は近くなったが、最近そこに帰る私の気力体力はなくなり、むしろ故郷は遠くなっている。

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今回は、増穂町にある富士川SAまで走った。SAは想像以上の混みようだった。ここは例年果物がたくさん並ぶところで、期待に違わずブドウがたくさん出されていて、建物の外まであふれていた。最近はシャインマスカットがその多く占めていて、値段もなかなかいいのだが、手ごろなものを手に入れて早速ほおばる。

 

この日は近くの十谷渓谷のウォーキングを楽しんで、帰りは馴染みの国道52号で帰宅。自粛生活を続ける中で、久々の高速ドライブだった。

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