柚子風呂

突き出した腹に乗ろうと風呂の柚子

鉢植えのヒメユズだが、今年も何十個か実をつけてくれた。ヒメユズは、香りもきつくはなく食べても酸味も強くはない。ただ小柄で見栄えよく、輝くような黄金色は見るだけで気持ちが贅沢になる。気持ちだけだが・・・。

柚子湯にと、10個ばかりを摘んできて風呂に入れた。毎年恒例の冬至風呂だ。

上がろうとすると、まだ出るなと体に張り付いて離れない。

温まってユズを見ていたら、みんなヘタを下にしてポコポコ浮いている。こういうものなのか?ヘタの側が重いということだろうか。(ただし写真は、かき回した時なので、ヘタを見せているのがある)

 

今年はあっという間に12月になり、まだ熱帯夜の記憶も遠くないのに、もう冬至。年々季節のメリハリを感じなくなってきているのは、歳のせいか。

季節感がなくなってきているのは、年から年中忙しくなってしまった社会のせいでもあるし、巨大化した都市のせいでもあるし、また温暖化のせいもあるのだろう。

しかし自分の側が、一手間を掛けて平板な日常に節目を作り出すことによって、まだまだ時の移ろいを味わうことができるはずだ。年中行事などはそうした知恵なのだろう。野に咲く花たちや、俳句の季語はそうした感性を鋭くしてくれる。

などと書いたが、年賀状書きがなかなか手につかずにため息をついているのが実情。