メジロのつがいの愛情

メジロ二羽餌台に遊ぶ春新居

 

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       (ヒヨに追われて、木の上に)

庭にエサ台を作ってしばらく経つが、常連はメジロのつがいだけ。ヒヨドリはうるさいので、追い払ってしまう。ハトはエサ台に乗らないで下をうろうろ。スズメは近くにいるが、来ない。他の野鳥は、気が付いていないのだろう。そろそろ椿が開いてくるが、ことごとくメジロとヒヨに啄まれて、花弁が黒く潰れてしまう。今年は一枝に網をかけてみた。どうなるだろう。

 

メジロは必ずつがいで来る。一羽がミカンを食べていると、一羽は近くの庭木の枝に居て、見張っている。暫くすると、交代するのだが、それが本当に一瞬の早業。アッという間に入れ替わる。一体どうコミュニケーションをとっているのか。一度だけ二羽が一緒に餌台に乗ったが、すぐに一羽は飛び立った。メスオスの区別は、私にはつかないのだが、いくぶん大きい感じがするのがオスだろうか。とすると、先ずミカンに取りつくのは、メスのことが多い。・・・気がする。

 

居間の窓を開け放っておいたら、何かが中でどんどんと騒いでいる。アレっと思って室内を見ると、メジロが一羽紛れ込んでいた。それが外に出ようと硝子戸にぶつかっては、撥ね返り、天井付近をぐるぐる回り、ロッカーの上に停まったり、テレビの上に停まったりしているのだった。窓を開けて出そうとしたが、天井付近で騒ぐだけで一向に窓へ向かわない。仕方がないので窓は全部カーテンを閉め切り、一か所の窓だけを全開にして様子を見ていたら、フイッと飛び出ていった。

 

そのとき、庭木にいたつがいの一羽が、短く、ピー、と鳴いた。そして二羽は連れ立って飛び去った。

ああ、外で待っていたんだな。心配して待っていて、連れが出てきたので、思わず

「よかった!」と声が出たんだろうな、と思った。愛情、に近いものを感じ取った。

あんな小さな頭の中に、小さな脳が入っていて、その脳で、つれあいの異常を知って本当に困って震えていたんだろうな。そう思うと、ちょっとぼんやり家のメジロが、また愛おしく感じられてならなかった。

 

あんな怖い経験をしたので、もう庭に来ないかな、と心配していたら、何のことはない、その日の午後にはまたやってきて、相変わらず交代でミカンを啜っている。

おいおい、怖い思いを忘れないようにしてよ。