庭十坪 木の芽草の芽ビッグバン
(ヒトリシズカ:センリョウ科 やっと上がってきました)
じっさい、芽というものは、葉や花とおなじぐらい奇妙で、千差万別だ。あたらしい相違点を見つけていたら際限がないだろう。しかし、それを見つけようと思ったら、ほんの小さな、ネコの額ほどの地面をえらべばいい。・・・自分の庭にしゃがむがいい。立ち止まればいいのだ。そうすれば、ひらいた唇としのびやかなまなざし、やわらかな指とさしのべた腕、生まれたものの弱々しさと、生きようとする意志の不敵なひらめきを諸君は見るだろう。そしてその時、諸君の耳には、はてしなくつづく芽の行進のどよめきが、かすかに聞こえるだろう。
(カレル・チャペック『園芸家12か月』の「3月の園芸家」より)
チャペックさんの言うとおり、狭い庭だが命が爆発している。
住人の何人か紹介しておく。花もいいのだが、その芽にも 個性があって見ていて飽きない。
(アマドコロ:キジカクシ科 たくさんの風鈴をつけます)
(ナルコユリ:キジカクシ科 上のアマドコロと区別がつきにくいが、芽生えから繊細な雰囲気がある)
(姫イズイ:キジカクシ科 イズイとは萎蕤(いずい)と書いてアマドコロの漢名かな。これは小型で伸びても15センチ足らず。芽も小さい。やはり風鈴を下げる。)
(ギボウシ:キジカクシ科 こいつはたくましい、どんどん増える)