生き物

水鳥の幾種かを

水鳥は哀しくもなし波のまま 近くの沼のぐるりを歩いた。ゆっくりで小一時間はかかった。この時季は野鳥がたくさん見られる。けれど残念ながら私は鳥には全く目が利かない。 白鳥くらいは分かるが、コハクチョウかオオハクチョウかは、よく分かっていない。 …

クマも狂うか

ウクライナ ガザに続いてクマのこと (「北越雪譜」の「熊人を助く」の挿絵 これは牧之自身の筆になる 国立国会図書館資料から) あちこちでクマが出て、ニュースになっている。 今年の人的被害は最高になるのではないか。昨日も北海道で死亡事故があった。…

蛙2 (大ガエルの大群)

蝦蟇という傍若無人皮の中 (ウシガエルの骨格標本 : 静岡県立 ふじのくに地球環境史ミュージアム) ある家を訪れたとき、「ガマが棲みついている」と言われ、まさかと思っていたら、のっそのっそと這い出してきて、びっくりした。 我が物顔で歩いて人間な…

蛙1 (ウシガエルを食べたこと)

牛蛙ボリュームちょっと下げてくれ 田んぼは一面の緑になった。若い苗を揺らして青田風が吹きわたる。 道脇の田んぼをのぞき込んだら、蛙の仔がごちゃごちゃッと集まっていた。オタマジャクシから蛙になったばかりだと思われる。エラ呼吸から肺呼吸に切り替…

タヌキのため糞・・・尾籠ですが

ため糞はタヌキの夫婦か春の風 季節はゆっくりと春へ向かっている。南風が吹くといっぺんに辺りの風景が和らぐ。ついつい野原を歩きたくなる。 沼の白鳥が水場で草を食べているのが見える。もう一時のブームは過ぎて、観察者も少ない。シベリアはまだ寒いよ…

冬のスズメ

冬雀寒夜をいかに耐えたるや (雀とメジロ) 庭の餌台に、雀が群れて来るようになった。多い時は10羽ほど群れてくる。雀は昔から人家の近くにいて珍しくもなんともない鳥なのだが、意外に我が庭には寄り付かない。そして来ても警戒心が強い。 数が減っている…

白鳥の歌

白鳥や頸折り眠る星の下 静岡市の郊外にある麻機沼に、今年また白鳥が来ている。この地では珍しいことなので、沼には観察者がいつも数人は集まって、カメラを構えている。 私も沼の周辺を散歩がてらに白鳥を観察?した。オオハクチョウで、8羽くらいいそう…

ウグイスとイソヒヨドリ

囀りや森の深くは暗きまま (情けない写真だが、ウグイス) 最近家の近くにウグイスが毎日来て、早朝から美声を聞かせてくれる。 今年の彼は歌が上手くて、ケキョの部分を二度繰り返し気味に鋭く響かせ、これまで聞いたなかで指折りだ。このケキョが、街に響…

静岡にハクチョウ

白鳥の鼻の黄色き二月かな 近くの遊水地に、昨年に続いて今年も白鳥が4羽姿を見せた。10日ほど前に見て以来、情報もないので、まだいるのだろうか。広い湿地なのでなかなか見つけるのは難しい。 友人にも教えたのだが、私の見た場所では、確認できなかった…

餌台のメジロとヒヨ

寒厳し餌台の鳥の脚ほそし 例年以上に今年は寒い。 この寒中でも野生の小鳥たちは餌を探して、何かを食べて生き残っている。つくづく大変だと思う。生きる時間の大半を餌探しに使う。生き甲斐さがしなんて人間だけ。 餌台にミカンを置いてやると、メジロが盛…

カマキリ枯れる

生と死の際に蟷螂枯れており カマキリが晩秋に衰えて、色が茶色に変わってくるのを、「蟷螂が枯れる」と俳句では表している。実際には緑色のものが茶色にはならないようだ。 けれど寒い日にもカマキリが威厳?を失わず、ただじっとしているのを見ると、やは…

ルリタテハの旅立ちまで

ルリタテハ枯葉と見れば忽ちに この幼虫は、いかにも毒々しい姿をして、毎年我が家のホトトギスを丸裸にしてくれる。これまで当然殺虫剤で駆除していて、何の疑いも持たなかったのだが、ある時知人に、「あれはルリタテハの幼虫だよ」と教えられた。 ルリタ…

カワセミやその他の沼の鳥たち

翡翠(カワセミ)が秋の水面を貫通す 沼を歩いていて、翡翠を見かけた。じっと水面をのぞき込んでいる様は可愛いし、色もきれいなので、見つけるとやっぱりわくわくする。ときおり見つける所とは離れていたので、ちがう個体かもしれない。 俳句にしようとし…

ノカンゾウに夢中

ウマオイも花に眠るや真昼時 今年は庭のノカンゾウがとても元気で、次々と大きな花を咲かせてくれる。花の色は個体によって、黄色っぽいものから、朱色っぽいものまで微妙に違っていて、庭の花は黄色っぽい部類か。 と思ってみていると、その一つに緑の虫が…

西洋のセミ事情 (奥本大三郎氏の本から)

大水や蝉の生まれぬ里となる 窓を開けておいたら、蝉が飛び込んできた。カーテンにとまってじっとしているので、外に出そうと摘まむと、ジーッと油の声を出した。うるさくなる前に外に出してしまった。この2,3日の雨で蝉はずいぶん静かにしている。 最近…

蛇か!いやイモムシだ(閲覧注意)

芋虫や生まれながらに太々し(ふてぶてし) なんだと思われる方もおられるだろうが、これはイモムシ。まったくヘビそのもの。 先日、ムサシアブミの葉が食われているので、よくみると、このイモムシ。まあ、葉っぱの二三枚ならいいにしようと思って放ってお…

巣立ち鳥 3様

巣立ちたり本能のまま淡々と ひと月ほど前、雨の田んぼの畔に、ムクドリの親とひな鳥の姿をみつけた。親が何かを啄んできてはひな鳥の口に渡している。そんなにたくさん虫がいるのかなと思うほど、頻繁である。雛はもう親と見分けがつかないほどの大きさだ。…